web制作Lv.06 テンプレートを自作する

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サーバーを借り、独自ドメインを取得し、WordPressをインストールしたら、テンプレートを作成しましょう。テンプレートを自作すると言っても、そんな大掛かりなものではありません。

前回の記事「HP作成Lv.05 書籍を購入する」でご紹介した「WordPressレッスンブック」または「WordPressデザインブック」を利用することにより、自分独自のテンプレートを簡単に作成することができます。

テンプレートは「WordPressデザインブック」に軍配

「WordPressレッスンブック」では、index.phpだけで様々な処理を行うテンプレートを作成しようとするのに対し、「WordPressデザインブック」ではhome.phpやcategory.phpなど、複数の専用テンプレートを利用し、カスタマイズしやすいテンプレートを作成することを目的としておりますので、どちらかと言うと「WordPressデザインブック」の方法で作り始めた方が良いかもしれません。

初心者はゆっくり・じっくり始めよう

しかし、初心者の方は、一旦「WordPressレッスンブック」で一通りサイトを作成してからでも遅くはありません。いきなり「WordPressデザインブック」を始めてしまうと、用語の意味も分からず、本に何が書いてあるかも分からない、という状況になりかねません。

一通り「WordPressレッスンブック」にしたがってサイトを作成し終えると、どのようにサイトを構築すれば良いのかのイロハを学べます。基礎的な部分を理解してから、「WordPressデザインブック」に進んだ方が、その後のカスタマイズがやりやすくなるはずです。

functions.phpは、取り扱いに注意!

functions.phpというファイルをいじるときには、注意が必要です。もし間違った操作をしてしまうと、WordPressの管理画面すら見ることができなくなってしまいます。

他のファイルはそれほど神経質になる必要はありませんが、functions.phpだけは細心の注意を払って操作するようにしましょう。

「WordPressレッスンブック」はサイト構築方法の流れの中でfunctions.phpを操作する都度、懇切丁寧に注意書き及び復元方法が書いてあります。そういった面でも「WordPressレッスンブック」は初心者に優しい書籍だと思います。

ちょっと間違えてしまうだけで、何も見ることができなくなってしまうという状況は、本当に冷や汗が出ます。そのときにパニックにならないために、注意書きを添えてくれています。

functions.phpの操作を間違えてしまい、WordPressで何も表示されなくなってしまった場合には、WordPress上で修正することはできません。サーバーのファイルアップロード機能を使うか、ブラウザやフリーソフトのFTP機能を使って、変更前のfunctions.phpファイルに入れ替えてあげることにより、もとの状態に復元することができます。

したがって、functions.phpを変更させる際は、変更前の予備ファイルを用意しておいた方が無難かもしれません。

テンプレートの階層について理解しよう

WordPressは、様々な専用のテンプレートを設置することができますが、それには優先順位があります。例えばトップページを表示する際、home.phpというテンプレートを参照しますが、テーマにhome.phpというテンプレートが存在しない場合、index.phpというテンプレートを参照する、といった具合です。

つまり、必ずしもhome.phpがなければならないというわけではなく、極端にいえばindex.phpさえあれば何でもできてしまうというわけです。しかし、index.phpしか存在しないということは、どのページを見ても同じデザインになってしまうということになってしまい、カスタマイズがしにくいです。

ページごとに異なるデザインにするために、home.phpやarchive.php、single.php、page.phpといった専用テンプレートを用意するのです。ここに例示列挙したものに限らず、さらに細かく分類させることもできます。

archive.phpをさらに細かく分類する場合

月別ページ index.php archive.php date.php
カテゴリーページ category.php
タグページ tag.php
タクソノミーページ taxonomy.php
投稿タイプページ archive-posttype.php
ユーザーページ author.php

試しに、archive.phpをさらに細かく分類する場合についてご紹介してみましょう。ちなみに、archiveは「アーカイブ」と読みます。上記の表は、右に行けば行くほど優先順位が上がるということを示しています。

archive.phpは、月別ページ、カテゴリーページ、タグページ、タクソノミーページ、投稿タイプページ、ユーザーページを表示するときに参照されるテンプレートです。(「表示するときに参照」とは、サイト訪問者が例えば月別ページを見ようと思って月別ページをインターネット上で表示させようとしたときに、WordPress側がどのテンプレートを使ってそのページを表示させるか、という意味です。)

例えば、テーマの中にdate.phpとarchive.phpが両方存在したら、月別ページを表示する時はdate.phpを優先的に参照します。同様に、カテゴリーページを表示する時はcategory.phpを優先し、タグページを表示する時はtag.phpを優先する、といった具合です。

先述した通り、テーマの中にdate.phpもcategory.phpも存在しない場合に月別ページやカテゴリーページを表示させる場合はarchive.phpを参照し、archive.phpもない場合はindex.phpを参照します。